武器よさらば

少し前に再読したヘミングウェイの「武器よさらば」。

その中にこんな場面がありました。

 

舞台はスペイン内戦。

戦争のゴタゴタで味方に殺されそうになった主人公は、危ういとろこで川に飛び込みます。

流されそうになりながらも、なんとか岸に上がって難を逃れた主人公は、濡れた衣服を脱いで身体を叩いて温める。・・身体って叩くことでも温まるんですかね?でも主人公は軍医なので、医学的なことには詳しい。

そして、軍医は思います「ウールの下着をつけているので風邪をひくことはあるまい」と。

 

この一節を読んだだけで「武器よさらば」を読んでよかったと思う私です。

 

天然素材100%や手作りだからとて{良いもの}とは言えないわけですが、

便利さでは化学繊維の方が優れていると思いますが、

いざと言うときに頼りになる、助けてくれるのが天然素材だと思っています。

そしてその素材の魅力を引き出せるのが手紡ぎだと思っています。

「これが本来なんだ」と思う気持ちは相変わらずです。

 

ところで、主人公の着ていたウールの下着ってどんなものだったのでしょうか?チクチクしないんでしょうか?でも西洋の人は日本人より肌が丈夫らしいから大丈夫なのかも。


あ、ちなみに川に飛び込んだ主人公は予想したとおり風邪はひきませんでした・・・

(といと)